3年ほど前に、(たぶん)千円ちょっとで買ったモノです。
腕時計をするのがあまり好きでないのと、机の上に置いて時間が見やすいので愛用しています。
安価な割にはそこそこの精度(若干進むけど(・_・;)・・・)で、十分実用的です。
ところが、2週間ほど前にイキナリ止まりました。リュウズを動かすと、再び動き出したのですが、2日ほど動いて完全に停止しました。どうやら電池切れのようです。この懐中時計、安かっただけあって、「2秒運針」などの電池切れ予告機能はないようですね。
時計の電池が切れれば、一般的には時計店などで電池交換してもらうことが多いと思いますが、電池交換代金が少なくとも千数百円ほどするようです。新品が千円ちょっとで買えるのに・・・と思ったので、今回は自分で電池交換することにしました。
懐中時計 電池交換 全体の流れ
- 裏ブタをあける
- 時計用ボタン電池を取り出し、その型番を確認する。
- 時計用ボタン電池購入
- 電池を入れて裏ブタをしめる
あえて箇条書きをするまでもないくらい単純ですね。そもそも「電池交換代金が高い?」ってことから始まったコトなので、できるだけ専用工具などは使わずに交換したいと思います。
1. 裏ブタを開ける
時計の裏ブタを開けるのは、専用工具があればカンタンです(たとえば、「MKS[明工舎] スーパーコジ明け 先端が広い[9ミリ]タイプ49310と細い[4ミリ]タイプ49320の2個セット 茶色のベークライトハンドル」)。
専用工具の名前に「こじ開け」という言葉が入っていますが、ムリにこじ開けようとするのではなく、「裏ブタを開けるためのスキマ」に先端を軽く差し込むようにすれば、それほどグリグリとこじ開けなくても開きます。
・・・って、イキナリ専用工具がいるのかっ!!ってツッコミが聞こえてくるような気がします。今回は「できるだけ専用工具を使わない」というコンセプトでしたね。家にあった安モノのマイナスドライバーを使うことにしましょう。
まず、「裏ブタを開けるためのスキマ」を探します。よぉぉぉく見ると、なんとなぁく「それらしいスキマ」があるのを発見するコトができるでしょう。リュウズの反対側あたりを中心に確認します。このスキマは、ダイバーウォッチなどのゴリゴリの防水時計でなければ、大抵は見つかると思います。
スキマが見つかったら、「安モノのマイナスドライバー」を使って裏ブタを開けます。失敗すると裏ブタに「盛大なキズ」をつける可能性があります(その点では、専用工具を使うほうが、時計にキズをつける確率が低いように思います)。
コツその1
マイナスドライバーのカドッコ(エッジ)を、スキマに引っ掛けて軽く押す・・・って感じで動かすと開きます。チカラを入れる必要もコジる必要もありません。「えっ!こんなにカンタンに開くの?」とビックリするくらいにカンタンです。逆にいえば、カンタンに開かなければ、チカラを加える方向などを変えてみる必要があるかもしれません。
2.時計用ボタン電池を取り出し、その型番を確認する
裏ブタを開けた中身は、こんな感じでした。
時計用ボタン電池は、だいたい見えている状態です。
コツその2
電池は、隅っこがモジュールにガッチリ挟まっていて、周辺のネジなどをゆるめないと取り出せないように見えるかもしれません。そして、電池の周囲には、いかにも「ゆるめたら電池が取りやすいですよ~」と言わんばかりのネジがあります。が、それはワナ(・_・;)です!!。むやみにネジをゆるめてはいけません。
下の写真で説明します。電池の「赤丸A」で囲んだあたりをドライバーの先などで軽く押すと、ちょっと電池の片側が沈みます。同時に反対側の「青丸B」のあたりが浮き上がるので、浮き上がったスキマに「別のナニか」を差し込んで引き上げるとカンタンにとれます(カンタンに取れなければ、やり方が間違っています)。「別のナニか」はドライバーでも良いのですが、ドコかの電気回路とショートする危険があるので電気を通さないもの(プラスチック片みたいなもの)の方が良いかもしれません。
言葉で説明すると複雑に見えますが、実際にはあっけなくカンタンに、爪先をひっかけて取れました。
なお、ネジ止めした金属片でボタン電池をしっかりカバーしているタイプもあるかも知れません(通常は、お高い時計に多いタイプです)。この場合は、ネジを外さないと電池交換できませんが、時計用ドライバーが必要です。裏ブタをソッと閉めて、専門店に電池交換を依頼したほうが良いと思います。
3.時計用ボタン電池を購入
私の時計に入ってた電池は、「SR626SW」でした。
ボタン電池にはいろいろな種類があります。型番がほとんど同じで、末尾に「s」とか「sw」とかがついているだけの違いってコトもあります。誤解を恐れずぶっちゃければ、サイズさえ合えば(モジュールにハマりさえすれば)時計は動き出すでしょう。でも、型番が違うというのは、電池の特性が違うということです。当然、同じ型番にした方が良いでしょうね。
近所のコーナンでは、478円で売っていました(時計用は、通常のボタン電池より高めの値段です)。
4.電池を入れて、裏ブタをしめる。
電池の入れ方は、外すときと逆です。
ボタン電池をナナメにして、元あった場所に差し込み、奥へ軽く押しつつボタン電池全体を水平になるように押さえます。
コツその3
ボタン電池は、あまり素手でさわらないほうが良いです。 皮脂や水分、汚れなどがつくと、モジュール端子のサビなどの原因になります。電気抵抗が変化し、精度に影響がでるかもしれません。最後に裏ブタをのせて、水平に押し込めば完了です。
作業時間は、電池を買いに行く時間をのぞいて10分くらいでした(^^)/。
まとめ
最後に、自分で電池交換をするときの「メリット」「デメリット」をまとめておきましょう。
< メリット >
- 安い(電池代だけ)
- 早い(時計を預ける必要なし)
- 自分でやると、時計への愛着が深まる(かも)
< デメリット >
- 時計を壊してしまう可能性アリ
- ケガする可能性あり(何かの部品で指先を切ったりとか)
- メンテナンス等するわけではないので、交換後不具合がでる可能性あり。
デメリットの3番めについて、若干の補足をします。
専門店で電池交換をすると、たとえばモジュールのオーバーホールをしたり、パッキンを交換したり、シリコングリスを塗り直したりしてくれるでしょう(たぶん)。自分で電池交換をすると、それらのメンテナンスができません。
専門店で時計の電池交換するのは、それなりのメリットがあり、高い金額にはそれなりの理由があるということです。
今回は、安モノの懐中時計でしたので自分で電池交換しましたが、それなりの時計なら、私もやっぱり専門店に電池交換&メンテナンスの依頼します。
以上、「懐中時計の電池交換をしてみた」でした。
(このblogを参考にするばあいは、くれぐれも自己責任でね(^^)/・・・)
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